今日も今日とてハードオフめぐりをしてきました。
入ってすぐ新入りジャンク籠に目をやると、ジャンクカメラがぎょうさんあり心踊りながら近寄って掻き分けていきます。
大体がプラスチックの近代的なコンパクトカメラの中、一つどこかで見たようなデザインの新しめのものが目につきました。
出会いの巻
なんと前代のスマホdeチェキこと「Instax share SP-2」です。
あーこれ、発売されたころ妙に欲しかったやつだー
調べて見ると2016年発売だそうで。もう4年も経つのね。
発売当時有村架純だったか?が出てるCMが結構よく流れてました。
当時はそれなりに売れたんかな?
当時の実売価格は2万円ほど。これが5000~9000円台だったら即決だったんですけど、チェキをプリント?する機械にそんなに払えないなーと諦めた記憶。
スマホの画像を手軽にチェキに出力できるという面では良いアイデア商品だと思ってましたが一般に認識されているチェキの利点は「世界に唯一しかない、そこで写した写真」なのであって大量にチェキ写真が生産できるとあっては、その価値が大きく損なわれてしまうと思うんですよね。
アイドルを撮影したチェキがメルカリで高値を付けているのもそういう事情があるわけで、実際にチェキの利用用途の多くがそれであるのは間違いないようです。
そりゃこのデジタル時代、撮影した画像は従来のフィルムとは違ってすぐに確認できますし、RAWで撮影後あとあとどうにでもなる訳でリバーサルフィルムを撮影する際のポラを引くという作業も無くなりました。
それに現代はプリントした写真でなくてもそのままの状態で相手方に写真が送れてしまいます。
そんな現代にチェキが価値を維持するには「世界に唯一しかない、そこで写した写真」であることだと思うのになぁ...と愚痴ってみる。
さてさて、件のInstax shareですが見た目は意外と悪くありません。新しいしね。
外見は問題ないとあってはなぜジャンクなんだろ??
色々いじって見ましょう。端子カバーを開いて見るとなんだかゴム状硫黄的ななにかがついてる......え!?
よく見るとG17とかG104とかのゴム接着剤のようです。あー、端子カバーが不意に開くのを防いだのか???
あ、電池カバーにも付いています。なぜ????
そして、終いにフィルム室が開かない!!!!
いやね、不意に端子カバーが開かないようにしたのかと思いきや、消耗品を出し入れするフィルム室までとはね。
本当にがっちり付いていてこれに関しては開く気配すらありません。
それで330円。うーん、ネタにもなるし治ったら相当な儲けものです。買ってみるか?
ちなみに電池はNP-45です。富士フィルム製コンデジだと相当ポピュラーなものでうちにも4個くらいあったり。電池に関しては写真のように互換も大量に出てるので困りませんね。
修復の巻
もはや接着剤を剥がすだけですから修理とも言えません。
分解は周りの銀枠の部分がはめ込みになってるので外し、幾つかあるプラスネジを外して前後に白カバーを外す感じです。至って常識的な作りで好感持てます。こういうプリンターバラシタの初めてですけど。
本体。ぶれてますが...
どうやって露光しているのかと思いきや、ADFのスキャナのようにフィルム自体を動かしてバー状の有機ELディスプレイで露光していくようです。
屈折光学系でも入ってれば面白いと思ったんですが、この値段じゃ無理でしょうしね。
技術的にも?
他、フィルム送りはカメラのチェキそのもので特に変わった箇所はありません。
フィルム蓋部分だけを取り出して溝にゴム系接着剤を溶かすためのベンジンを大量に垂らし、圧板に力を掛けると開きました。
うん、思ってた通りの状態です。
何を思ってこんな訳のわからんことをしたんでしょう。開かなくなるじゃん。
ここのモルトを詰めるなら百歩譲ってわかるんですよ
と書きましたが、百歩譲っても現代のカメラは加工精度も高いからわからんわ
とりあえず動作確認。結構苦労して謎のゴム系接着剤を剥がしたので動かなかったら泣きますが。
昔買いためた(新品で買ったのに使わないから期限切れ)チェキフィルムを入れてみます。
スマホにアプリを入れて...
ウイーンというモーター音で排出。カメラのチェキそのものです。
はい、できました。
出来上がった写真は相当解像度に階調も悪くいかにもチェキといった感じです。
これで売れたんかな...ほんとに。
印刷するさまを見ていると不思議と興奮しますし楽しくはありますね。
だんだんと像の出てくるのも良きです。
そういうのもひっくるめてスマホdeチェキという商品は成り立つんでしょうね。
新品で買って使用期限の切れたチェキフィルムと書きましたが、その20枚パックが2つもあるんですよね。羽振り良かったな買ったとき。
そのフィルムの消費をせよという神様からのお達しでしょう。しばらく楽しんでみます。
では。