一昨日の夜あたりに前記事にも書いた「幼児性万能感」を知りツイッターという一見開放的に見えて極めて閉鎖的な空間で活動しているのが恐ろしくなったこともあって、一昨日からツイッターを休止してます。
普段は3時間半もあったスクリーンタイムも1時間半まで減り代わりにふて寝時間は増えましたけれども以前のような誰かのちょっとしたツイートやバズリツイートに追い回される感覚もなくなり極めて平穏な日々を送っています。
以前、と云っても3年ほど前はヤフブロで毎日定時刻に投稿しブロ友ともそれなりに楽しい関係を築けていたのであの頃のようにブログ中心の生活に戻れたらなと思ったりしてますね、ええ。
さてさて、今日の本題ですがキヤノンフレックスRPのメンテナンスの話です。
キヤノンフレックスと聞いて多くの人が思い浮かべるのはキヤノン初の一眼レフカメラ、同時期発売のニコンFに敗北した失敗作といイメージなんでしょうけど......(あれは違う!と言いたい爆
当時のキヤノンは高級機を発売しそれから多少の機能を削いだ廉価版を発売するという流れが多く例によってこのキヤノンフレックスRPもキヤノンフレックスから丸形セルフタイマーとファインダー着脱機能を削いだ機種になります。
キヤノンフレックスとボディシェルを共用しているため内部にはキヤノンフレックス名残のファインダー装着レールがそのまま残されていたりと所々にキヤノンフレックスの名残を見ることができますね。
今回はそのあたりをメインに書いていこうと思います。
ちなみに写真を見て思い出しましたがこのカメラアイピースガラスが無いとファインダーのピントすら合わずにまともに見れないので中古を購入する際にはお気を付けを。
軍艦部をはずしたところ
いたって普通にファインダーが嵌っていますが
ファインダー部分を取り外すと左右にレールがあるのが見えますかね。
これがキヤノンフレックスのファインダー着脱レールです。
ちなみに奥にあるのはニコンFの分解品だったり。
比べてみたかったんですがあまりにも構造が違いすぎて。
そのレールにキヤノンフレックスのアイレベルファインダーを取り付けてみた状態です。至って普通にハマるんですよね。
ガワだけキヤノンフレックスなりキヤノンフレックスR2000なりと交換すればそのまんまキヤノンフレックスに変貌できます汗
これと同じようなことがキヤノンVILとキヤノンPにもありまして、あれも時期に紹介しようと思いますがファインダーブロックは両機で交換できたはずです。
フレームに至ってはV系統ともおそらく同じものが使用されているでしょうからV系統もVI系統と同じく一軸不回転にできたり...するんかな?いつか試してみたいところ。
前板とミラーボックスが一体になった部品をはずしたところ。
キヤノンで初となる4軸フォーカルプレーンです。
アサヒフレックスあたりに倣ったのか後幕のほうが長い構造になってますね。
これは旭光学がペンタックスSPで後幕と先幕が同じ長さに変更されたあともキヤノン機(FX FP FT)に引き継がれキヤノンF-1まで変わることがなかったみたいです。
構造としては巻き上げレバーのニコンFとは違うのはあたり前なんですがトリガーを採用したこともあって自動絞りチャージレバーとミラーボックスチャージレバーが底部にありますね。
キヤノンフレックスはR RP R2000 と経てRMで無理やり巻き上げレバー式へと変更されたものの、ご覧の様に自動絞りチャージが必要な交換レンズも含めて底部が主体になっていたシステムだったもので大変トルクのあるカメラとなってしまいました(触ればわかるw
そのうえ1960年にペンタックスが発表したTTL試作機(PENTAX SPOTMATIC)の影響もあったのでしょう、TTL対応も含めて1964年にはキヤノンFXで完全自動絞りのシステムを常識的なものに変更したFLシリーズに代替わりしましたね。
TTLは発想自体なかったから仕方ないにしても(一応キヤノンにもRFに試作機はあったりするが)トリガー主体ばかりを考えていて巻き上げレバー式に変更できない全く将来性がないシステムだったわけでしょう。
FLマウントによってようやく巻き上げレバーの一眼レフを作ることが可能になったわけですが今度はTTL開放測光のことを考えていなかったと。
プラクチカマウントを採用していたペンタックスでは従来のレンズの互換性も含めてTTLも絞り込み測光にせざるをえなかったのはまだしも、これから作るTTL測光対応のマウントで開放測光にしなかったのは謎ですね。
TTL測光一眼レフの第一号機はトプコンのREスーパーですが、あれはエキザクタマウントを採用しつつも第一号機ながら開放測光でした。
絞り込み測光を採用せざるをえなかったのには開放測光に関するトプコンの特許が大きく関連しているともいわれているけれども、結局FDマウントに変更した際にトプコン特許を使わざるをえなかったそうで。
結果的にFDマウントにグレードアップし、その後操作性をバヨネットに近づけたNFDマウントになりEFマウント登場まで持ちこたえましたが、キヤノンフレックスで独特な完全自動絞り機構にスピゴットマウントを採用したことが後まで響いたというわけです。
1959年の段階では完全自動絞りにバヨネットマウントはかなり先進的なもので採用例も少なかったので仕方ないといえば仕方ないんですけどね。
こんなところです。では。