いつかはクラウンじゃないですけど、いつかは入手してみたい憧れのカメラというのがありましてね、世界初の完全自動絞りを搭載したズノーペンタフレックスとか、日本初のライカ型カメラのハンザキヤノン……
雲上のカメラばかりではなくもう少し手の届きそうなので言えば日本初のペンタプリズムを搭載したミランダTとか、そして今回入手したゼンザブロニカ(D)とかです。
何しろこのカメラ、吉野善三郎という戦前に米穀商を営んでいた東京板橋の実業家が戦後カメラ好きが高じて中古カメラ店を創業、それだけでは飽き足らず世界最高峰のカメラを作ろうと8年の歳月と当時2億円(!)もの資金を使って完成させたカメラなのです。(この辺は詳しい書籍で
そういうとこに萌えるんだなーー
ゼンザブロニカは1959年に発売されたカメラですが、1960年代、新聞や書籍のカラー製版が35mmではできず最低中判、大判が求められていた時代、フールプルーフの完備された使い勝手の良さと、35mm一眼レフと同様の性能、ニッコールレンズの優秀さも相まって後継機は大いに売れたカメラだそうで。
1970年代に入るに従って、徐々にカラーフィルムの性能も向上、35mmでも粒状性が確保されるに従って中判のブロニカのような機動性に優れるフォーカルプレーン機需要は徐々に減りスタジオ方面に需要のあるレンズシャッターに転換しましたね。
素晴らしく貫禄のあるボディ......
といっても各部の意匠はハッセルブラッドなんですけど(これでもデザイナーに頼んだらしい。ミノルタにゆかりのある)(後に揉めたらしい)
レンズに関してはブロニカS2を使っていたので使う分には困らないですが、
やはり当時のNippon Kogaku cm表記 チックマーク入
を使いたいところですよね。
日本での発売当時の雑誌広告を見る限り5cm F3.5、7.5cm F2.8、13.5cm F3.5が用意され、その後18cm F2.5、25cm F4、35cm F4(!?)が用意されたらしいですので手始めに初めの3本を入手したいと企んでいます。
35cm F4なんて珍品レンズは一生お目にかかれないかもしれないですけど……
まぁそんなところです。
本来ならここにレストア記事が続くところ、完全に機能を回復した後、金属疲労により内部のレバーが折損し部品製作しない限り再起不能になってしまいました。
よくも悪くもブロニカらしいですし、それも当時から報告されている不具合ですので今まで動いていたのが奇跡だったのかもしれませんね()
なにせゼンザブロニカ初代自体、15を超えるバージョンがあるらしく(てか製造期間11ヶ月でよくもそんな変えたよな)部品取りを購入しても合わない可能性が大きい。
3桁台しか売れてないカメラで部品取りを作るというのは心が痛みますし、経済的にももう一台ポンと買うような余裕はありません。
というわけで、ワンオフパーツ製作を請け負っている業者様とコンタクトを取り件のレバーを再製する方向性で動いています。
今後のブログに乞うご期待?