にこらのブログ(カメラ修理館)

クラシックカメラを修理、収集している学生のブログです。

PRIMOFLEX IIIAの試写

前回の記事でPRIMOFLEX IBと書きましたが、手元の資料を読み直したところ赤窓で1番を出す自動巻止の機種がIB、手元のセミオートマットの個体がIIIAらしいです。

nikora060.hatenablog.com

 

形態はほぼ同じなので紛らわしい((

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TOKO 7.5cm f/3.5です。コーティングが美しい。

IBとIIIAがほぼ同仕様(1/200までのRECTUS&トリプレットのToko 7.5cm f/3.5)ですが、あいだのII型は1/500までのコニラピッドにテッサータイプのJ.Simlar 7.5cm f/3.5と若干の高級仕様を狙って発売されたそうです。

 

つまるところ、IIに対し機能を省いた廉価機種がIIIAという見方もできますね。

二眼レフなんて同じシャシーに微妙な機能違いで機種名が変わってくる機種がほとんどですからライカIIIaとライカIIIfのように大きな違いはありません。

 

加えて、どれもこれも判を押したようにローライタイプの自動巻止に前板繰り出し、トリプレットないしテッサータイプで面白みがないというのもあります。

前の記事でこんなことを書きましたが、つまるところローライコードコピー(語弊あり)な国産中級機はほとんどこんな感じです。

 

今回のToko 7.5cm f/3.5はトリプレット にしては よく写ると評判だったそうです。

 

戦後すぐのプリモフレックスI型(銘板が印刷、NKSシャッター、赤窓)は初期の一部個体に戦中のショット社の硝材が使用されていたという噂はありますが、日本光学でいうNikkor-S.C 5cm f/1.4(俗に言う5005)、Nikkor-H.C 5cm f/2初期などショット社の硝材が使用されたという噂で高騰する類のレンズと違いさして人気はありません。

 

この際だから書きますが、いつも思っているんですよね。

日本光学のレンズは硝材から研磨、組み立てまでを一貫生産しているから優秀なのであって、そこで硝材を否定してしまえばニッコールなど使用する意味はないのです。

 

Nikkor-H.C 5cm f/2.0では第三レンズのFK1、第五レンズのK10などを自社溶解が成功するまでの間に戦中の代替硝材用に再設計し幾らか生産したそうですが...

コレクターというのは兎角他とは違う仕様を追い求める癖がありますが、その特定個体を持ち上げどうたら...(ry

 

優秀なレンズを使いたいなら現行品使おうね★←身も蓋もない

ちなみに東京光学は元から社外の硝材を使用しているので別にね

 

この前、こんなことをぼやきましたが内容は近いと思います。

最近、この趣味に嫌気が刺してきているのもこういう思いがあるからですね...

 

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試写にあたりキャップが無く困っておりましたが、コダックのパトローネケースから拝借しました。この趣味やってるなら相当数家にありますよね?

 

できるならいつものようにY2フィルターを付けたいと思いましたが、あいにく手元にこの径のY2がなかったため素で使っています。

 

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鶴見川沿岸。f/8くらい

久々に鶴見あたりを散歩、いや徘徊?してました。

んで徘徊する鳩を撮ったわけです。

 

フォーカルプレーンシャッターのブロニカではあのけたたましい音で鳩も飛ぶと評判ですが、レンズシャッター、しかもプロンタータイプのシャッターですから全くの無音で却って写っているのか心配になります。

 

パチャくらいは聞こえてほしいものです。

 

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1/200が最高速なのでASA200だとf/16くらいになってしまいますね。

絞っているだけありバッキバキです。

 

本当なら下の方で優雅に泳いでいる鴨でも狩って、いや撮りたかったものですがあいにく手元にプリモフレックスしか無く撮れませんでした。残念。

そう思うと現代のデジタル一眼レフカメラ、それにダブルキットズームというのは取り回しが良いことを考慮しても優れているんでしょうねえ。

 

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鶴見、やけに捨てられている自転車が多い気がします。神奈川県民もそういっていましたから確かなんでしょう。ほとんどが子ども用自転車ですね。

 

この頃、自転車など買い与えられなかった身からすると妙な気分になります。

頼んでも出てこないものですから、朽ち果ててる自転車を拾ってこようか画策していた頃がありました。

 

考えてみれば、このプリモフレックスもジャンク出身なわけで小学3年以来ずっと同じようなことをしてるんですな。虚しい。

 

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折れたパイロンと棒。なんでこんなところにあるパイロンが折れるの...

 

そういえば今日発寒(発寒と読むらしい)のイオンで暴れ散らかしている男性が話題ですが、これも腹いせですかね。

 

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糸巻き歪曲があるように見えますが、フィルム面が反っているためですね。

 

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さすがシャープな写りです。

 

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中央部のクロップ。良い写りしています。

 

 

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これも腹いせですかね?(んなわけない

 

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首都高生麦ジャンクションです。

ジャンクと聞くと胸が高鳴りますが、関係ない。

立体交差が美しく10枚ほど消費しました。

 

本当、人間の科学技術は素晴らしいですね。

 

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ちなみに元のデータ(4800dpiですから1.4億画素)では辛うじて中央の自動車のナンバーが読み取れたりします。かなりシャープなレンズという印象。

 

今回はFomapan 200を使用しましたが、これでRollei RETRO80sなど高解像度のフィルムを使用しても結構いい感じになるんじゃないかな。

 

35mmカメラでASA200のフィルムを使用すると粒状性が...というイメージがあるもののブローニーの撮像面の広さで帳消しになっていますね。

 

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最後に撮ったf/3.5開放

画面中央の変電器にピントを合わせていますが、コントラストが下がってはいるものの概ねは良好?...でも使うならf/5.6以上で使いたい感じはしますね。

 

トリプレット独特のあの気持ち悪いボケは感じませんでした。もうちょい至近距離なら出るかな?

一発至近距離、且つ開放で撮りたかったものですがなにせシャッターが1/200までしか無いので撮れませんでした。

 

にしても久々の非セルフコッキングの二眼レフは若干疲れました。

ウッカリ二重写ししてしまいそうで。初めて知人のゼンザブロニカを使ったときミノルタフレックスとの使い勝手の違いに驚いたのが思い出されます。

 

では。