最近万年筆の話ばかりですね。
先日のパイロットカスタム743の記事に「昨年11月以来、英雄616をメインに使用していた4月の一ヶ月を除いて」と書きましたが、一ヶ月だけ英雄616をメインに使っていました。
ある日、松屋で牛丼を食べつつなんとなくアリエクを覗いてみたところ、いつものパチもん(ブランドこそコピーしていないが)ラミーサファリに並び英雄万年筆がありました。
驚異の200円台で3本。私が注文したときは282円でした。
中国に魂売るのは気が引けますが、もう8年くらい前からやってきたことだし今更なと。
アリエク使っている方ならわかると思いますが、中国郵政の船便は購入(発送)してから一ヶ月ほど到着に時間がかかるので到着するころにはすっかり興味を無くし使い始めたのは到着後二週間後でしたね。
黒軸、赤軸、緑軸
パーカー51のコピー...というより英雄という製造会社自体中国にあったパーカー社の製造工場の接収が元になっているようで、カメラで言うならコンタックスIIに対するキエフですかね?
それにしても、いくら材料工作が劣っているとは言えパーカー51の定価と比べると...ね
個人的にはパーカーなら45がほしいんですよね。当時のようにプッシュ式コンバーターで。
パーカー45のコピーはないようです。51は接収でセーフだったとして特許関連かな?
コピー元となったパーカー51のエアロフィラーと同等のよう。
中に一本パイプが入っており吸いやすいのですね。
刻印等はないアルミ製(プッシュボタンは別素材)です。
軸の質はこんな感じ。アクリルではないですね。ポリカボネートっぽいですね。
さすがにこの値段でアクリルなわけないかあ。相応に傷は付きやすいですが一方で衝撃には強くアクリルよりも実用面では向いているかも?
キャップはステンレスで思いの外質感はいい感じ。
難点としてはすごくペンポイントが削れやすいことがありますね。
まだインクを入れていない黒軸のペンポイント
一ヶ月使用した緑軸のペンポイント
もちろんヤスリには掛けておらずふつーに使っていただけですがこれほどすり減るとは。たぶんイリジウム使ってないんじゃないかな?
話によればモース硬度5.5ほどのチタンが使用されているらしいですね。ホントかな?
まぁ、癖は吸収しやすいですね。
あと、ボタ落ちが激しい難点があります。
ペン芯の性能がよくないのですかね?
ボトルインキから吸入後2滴落とす癖を付ければいくらか良くなりますが、やはり降ると出てきますね。
Wikipedia「英雄」ページ内に「万年筆戦争」という記事が。
「三百五十円の『英雄』が私たちの編集部を席巻している。一週間前に登場した『英雄』はペリカンやシェーファーやもろもろの国産品を駆逐してしまった。『英雄』は外貌はアメリカ製パーカーと百%類似しているのだ。違いといえば『HERO』の刻印だけ。そして書き味たるや、滑らかさ、たわみ、ペン先のまろやかな感触、すべて真正パーカーに優るとも劣らぬことを一人残らずとなえている。宣伝めくが、質においても三百五十円のしろものではない。私たちの半数以上は『英雄』を使い始めている」
1966年から日本への輸入が始まったそうですが、当時の価格は350円だったらしい。
日本の当時の物価で考えるとおおよそ5~10倍ほど、3000円ほどですかね。
為替なんかも関わってくるのでなんとも。
たしかに自慢したくなるのはわかりますね。使っている間にも数人の人にネタとして紹介してますから笑
安い!すごい!でメインの万年筆をおいて使いはするもののそのうち飽き戻るんでしょうな。私も一ヶ月で戻りました。
英雄万年筆と同じ品質の製品は、国産では小売り価格1000円以上つけなければならないほどコストがかった。これについて当時のセーラー万年筆の阪田正三社長は「中国製のペンは減りが早く、また中国は人件費が安いうえ外貨獲得のため採算を度外視している」と述べていた。
「ペンは減りが早く」はたしか、ですね。うん...