ご無沙汰してます。毎回書いてます。
さて、2ヶ月前にデザインに惚れてパイオニアTX-8800IIを購入し、そこからアンプ、プレーヤー、オーディオラック、スピーカーと揃えたわけですがTX-8800II君、さすがに46年の歳月が経っているだけあり以下の不具合がありました。
・周波数ズレ(表示の-0.5MHzほどのズレ)
・低域のひずみ(加えてアナウンサーの「サ」行でのノイズ)
・NARROWバンドでのシグナルメーターが最大2までしかいかない
そんなん癖だと思えば受け入れられそうなものですがひずみの方が一週間で日に日に酷くなり聴いていられなくなりました。
というわけでレストアすることにします。
まぁなんというか時代を感じる基板ですね。
この頃になるとトランジスタ主流の回路からICへと移ってきたころですね。
見えるパイオニアと書かれたICは汎用品ではなくちゃんと自社開発らしい。本当そこらも時代を感じてしまいますねえ...
PA1001はMPX PLL用ICだそう。ステレオ放送識別用のパイロット信号を打ち消すICです。
とりあえず劣化しやすい電解コンデンサーを片っ端から変えていきます。
底カバーもビスで外れるあたり、めちゃくちゃ整備性がいいですね。
とりあえず目に見える範囲ですべて交換。
4級塩コンデンサでひどい目にあったことのあるジャンカーは電解コンデンサーが信用出来ないのです…
これらの古いコンデンサを手持ちのテスターで測ってみますと、なぜだか表記容量より大きく出るんですよね。新しい新品のコンデンサーだとちゃんと表記容量に近い(2.2μFでは2.250μF的な)値が出るだけに謎です。
ひずみは...いくらか改善した?
しばらく(数時間)電源を投入したまま放置していると改善されました。
さて、周波数ズレの修理をしなければ
某ネットオークションにて標準信号発生器を落としました。
もうこれいくら掛かるの...と思いましたが修理業者に頼むより安いのですよね。
まぁ、こうして機材を手元に揃えいくらか知識を蓄えておけば不測の事態にも備えられる...というわけで無理やり購入。
こういう計測器系は校正されてねえと...とか言わないでね。
と思って調べると校正だけなら18000円ほどで請けてくれるところがあるらしい。
標準信号発生器にて78MHzを出力
0.5MHzのズレというより0.4MHzのズレでしたね。
いつもお世話になっている「ひろくんのホームページ」さんに習って調整
この標準信号発生器にはステレオ放送識別用のパイロット信号を発信する機能はないためステレオ関連は弄れませんでした。
にしても当時工場での調整作業風景が浮かんできてこれは面白いですね。
当時はこんなデジタル表示の信号発生器ではなかったでしょうけど。
ようやくNHK-FM(東京82.5MHz)がちゃんと82.5MHzで受信できてます。
調整がうまく行ったからか感度もいくらか向上したのは新鮮でしたね。
NHK-FMだけで5局ほど入ってきます。調整前は2局でしたかね。
にしてもめちゃくちゃ音質が良いんですね。
FM放送のポテンシャルあなどれないなあ。
上級機種のTX-8900IIがほしい...なんて思いましたが、当分これでいいかしら。
トリオのチューナーも気になるのですね。KT-7700、KT-8300あたりも気になります。