にこらのブログ(カメラ修理)

クラシックカメラやセミクラシックカメラを収集、修理しています

Miranda D / Auto Miranda 50mm F1.9にて江戸東京たてもの園

先週はILFORD FP4+を手に入れたので普段は使わないようなカメラを使ってみようと思い、ミランダDを使ってみることにしました。

 

昨年末に都内某所で、小文字ミランダが5000円で売られているのを発見。

底部に欧米人の名前が彫られていたことから、おそらく出戻りの個体だと思われますが、モルトは交換されているし、スローもちゃんと動く。適度に使われたようで底部やトップカバーにスレはあるものの、基本的には非常にきれいな個体でファインダーも綺麗な見え味だったため買ってみることにに。

 

ミランダカメラには疎いので何型かわからなかったものの、知人のミランダに詳しい人に型番を聞いてみたところ、1/500まで、そして巻き上げレバーが軸から外れた位置にあることからおそらくミランダD型ではないかとのこと。

 

よくみてみれば、ミランダT型のような12角形のモデルではなく、流線型のD型のため、分類としてはD2型に分類されるそう。すでにミランダオートメックスが発売されたあとの機種になるそうで廉価版としての扱いだったよう。

 

1960年発売のミランダオートメックスは1960年という時代にしては非常に先進的な機構を積んでいるカメラで、一軸不回転シャッター、露出計連動式の高級機でした。

国内市場から締め出され、そのほとんどが輸出専用になり、国内では滅多にみない機種です。ミランダも1966年ごろ発売のミランダセンソレックスの時代になれば国内市場に復帰するものの、その6年のロスが大きいおかげで一線には復帰せず1976年の倒産に繋がります。この時代に国内市場に復帰していれば、と思ってしまうんですよね。

 

 

 

ミランダカメラのほとんどはファインダー交換式です。

優れた特徴だと思いますが、他社は追従しなかったようですね。

 

 

江戸東京たてもの園へフォロワーさんと撮影に行ってきました。

フィルムは前述の通りILFORD FP4+を使用しました。

 

最近はフェニドン/ハイドロキノン使用の比較的新しいPQ現像液に傾倒しています。

中でも入手の容易い富士フィルムスーパープロドールをよく使っています。

 

SPDはMQ現像液のD-76に比べると、ハイライトは飛びやすく、ローライトが持ち上がる傾向にありますが、PQ現像液はMQ現像液に比べ非常に現像能力が強いため、夜間撮影したネガや露光不足のネガを現像するとMQ現像液を使用した現像に比べ、しっかりとしたトーンが出る印象があります。

 

D-76のなだらかなトーンが好きな私は仕上がりに不満なこともありますが、夜間撮影したカットなども混ざっていると救えない濃度のネガになることも多くあり、そうなるよりはいいんですよね...。

これまではSPDは高感度フィルム用増感現像液という固定観念があり、ILFORD HP5+にて7:30現像、つまりEI:400程度で撮影することが多かったものの、ありきたりであまり新鮮味がない。

それこそ125のフィルムであるFP4+で使ってみたらどうなのだろう、と思い今回使ってみることに。

 

ILFORD FP4+(SPD 6:00 20℃)

MIRANDA D / Auto Miranda 50mm F1.9

 

F4程度で撮影。

 

こんなところです。では。