今日からブログの方針転換しようと思います。
さすがに黒バック写真を続けるのは思ったよりも負荷が大きかった。
Twitterで僕と繋がりのある方は知っているかもしれませんが僕はフィルムカメラの撮影だけでなくフィルムカメラというかジャンク品の全般の修理も趣味として持っておりまして、これからはそれを中心にブログを書いていこうと思います。
というか以前のヤフーブログではそれ中心にやってきたのでその回帰とも言えます。
1955年発売のリコーリコレットSです。頂き物です。
初代機は1953年発売で、1955年に距離計連動付きのリコレット2が発売になった際初代機にリコレット2同様の1/200シャッターとデザインの改良を行った機種です。
それにしても奇妙なデザインですが、その秘密はあとにおいておくとして。
ピントリング回らない、シャッターも切れないという状態です。
ピントリングが回らないのはこの時代のリコーの定番ですね。
前玉回転式なのでまずは銘板を外します。
無限遠は後で出せばいいのでケガキなんかしません
ベンジンを流し込んでもびくともしないので難儀
接着剤にしても熱を加えると柔らかくなることが多いのでハンダゴテを当ててみる。
そうするとスルスル回りました。
シャッターとご対面
リコーフレックス を使ったことがある方はわかると思いますが、シャッターチャージがワンクリックですむあのタイプです。
この時代にしては珍しくコンパー方式ではない独自のタイプですね。
つまり、リコーフレックスと同様のリケンシャッターです。
そのためか、F3.5の廉価機種には見合わないような大型なものが使用されています。
絞り羽を開放にしても羽で円が見えるくらい。
スローガバナーもろもろ外しました。
ガバナはベンジン洗浄後注油ですね
キヤノネットみたく直進ヘリコイドが裏にあるわけでもないのに何故油が乗っているんでしょう不思議です。ガバナからか?
羽もベンジン洗浄。
先程の秘密です。
カバーの中には連動レバーが付いています。
この時代、中級レンジファインダーカメラのオリンパス35はもとより高級なコニカII型でさえもセルフコッキングを搭載してなかった時代ですが、廉価機のリコレットにはセルフコッキングがついていました。
先程のワンクリックでチャージの完了するリケンシャッターのおかげとも言えるかもしれません。
その後組み上げて無限遠出してファインダー清掃してグリスアップしておしまい。
こっちのほうが全然大変だわ
シャッター速度も問題ない程度には出てました。
リコレットの由来は何でしょう。
やっぱり小西六の普及カメラであるコニレットのオマージュなのでしょうか。
距離計もついていない、高速シャッターもスローシャッターもついていないと無いと無い物づくしのこのカメラですが、高級カメラの至れり尽くせりさに飽きた今こういう廉価機種を使ってみたかったので今度試写してみたいですね。
このカメラは友人に頂きました。久々に面白いと思えるカメラでした。
ありがとうございました。
では。