にこらのブログ(カメラ修理館)

クラシックカメラを修理、収集している学生のブログです。

ブロニカS2のフィルムバック修理

今日は焦りましたよ

なぜかって先日購入したブロニカS2の空シャッターを切ろうとしてもシャッターチャージはできるものの永遠にフィルムが巻き上がらないんですもん。

 

自分のカメラだから幾らでも空シャッターを切れると、手元に来てから60回くらい切ったかな(120×5)

 

それでもまだフィルムも通してないし、それで諭吉数人分はいただけないなぁ。

 

f:id:nikora060:20200321161003j:plain

見てみると、何度巻き上げても1枚から進まないご様子。

フィルムのオートマット機構は作動して空送りはできます。

 

f:id:nikora060:20200321161429j:plain

普通のカメラと同じくネジは革の下にあります。

 

f:id:nikora060:20200321161555j:plain

カウンターの状態でフィルム巻き上げの有無を決めるようなカメラなのでかなり複雑です。

それにカメラ本体とフィルムバックはギア一つとポッチ一つで連動されているのでそれもあるかと。

 

このカメラの特徴として巻き上げ前後関係なくフィルムバックを交換できることがあります。

それをどう実現しているかというと

(クランクで巻き上げ中)

フィルム巻き上げ→フィルム巻き上げ完了→シャッターチャージ→シャッターチャージ完了→レリーズロック解除

といった手順を踏んでいます。

 

雑に言えば今回の故障はフィルムバックがフィルム巻き上げ完了状態で固定されてるということです。

 

f:id:nikora060:20200321163221j:plain

フィルムが露光した(ポッチで赤丸レバーが押される)→赤丸レバーが固定される→巻き上げ可能になる

の「赤丸レバーが固定される」の動きが渋いご様子

 

その固定するレバーの動きは手前の真鍮ギアが担っていたようなのでそこを清掃注油して治りました。

 

それにしてもこれだけ大きいギアをステンレスネジから出ているバネで動かし、その上一瞬の間に固定しないといけないとは無理がありそうな気が。

 

多少モルトカスが付いただけでも故障しそうなものですし、経年で割と同様の故障が発生してそう。

 

一般的な35mmカメラだとカウンターが故障では多少不便なだけで使用可能ですが、ブロニカのようにカウンターとシャッターが連動しているカメラだと完全に使用不可になるのは辛いですね。

 

まぁそんなところです。