にこらのブログ(カメラ修理館)

クラシックカメラを修理、収集している学生のブログです。

ゼンザブロニカのミラー部ウレタンの交換

こんにちは、にこらです。

 

この前Nikkor-H 50mm F3.5を買ってから嬉々としてブロニカに付けたり外したりピントを合わせて見たりして楽しんでいたわけですが、気がついてしまったんです。

 

ピント位置おかしくない…

 

50mmになると75mmとヘリコイドは共通なため端まで行っても無限遠を超えオーバーインフになり、また距離指標も75mmと50mmで別に記載されています。

 

それでも75mmを付けたときと50mmを付けたときとで何故か同じ距離にならないのです。

 

そういや、買ったときは75mmで無限遠にピントが合った気がするのですが今見たらあってない汗 空シャッターでモルトがヘタったのかな。

 

ゼンザブロニカモルト劣化によるピントずれは有名な話で、フィルムバックのモルトも劣化していたくらいですからミラー部のモルトも劣化していてもおかしくないわけで。

 

不思議なことに調べても全然情報が出てこないんですね。

とりあえず分解。

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 ネジ四本外し、フォーカシングスクリーンとフレネルレンズを外してから、ミラー部四隅のネジを外します。

フォーカシングスクリーンとフレネルレンズが別のタイプなんですね。

随分前初めてアサヒペンタックスを分解したとき同様のタイプで分離するものですから驚いた覚えがあります。

 

ちなみにこの裏もモルトがあります。その劣化もピント精度に影響するそうですが僕の個体は問題ありませんでした。ここだけ変えたのかな。謎。

 

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ミラーとその枠を外すとウレタンが現れます。

 

ミラーをウレタンで枠に押し付けて精度を保っています。

経年でウレタンが枠に押し付けられなくなるとミラーが落ちてピントがずれるのです。

 

なぜこの様な設計にしたのか、おそらく35mm判カメラよりもミラーが大きくその割れ防止なんでしょうね。勝手な想像。

 

どの厚みのウレタンを貼り付ければいいか悩んだのですが、ミラーを押し付けられて且つ窮屈でない程度、1.5mm厚のモルトを貼り付けました。

 

無事ピント精度も合うようになって万々歳。

このコロナ騒動がなければ、カメラでレンズを着脱して遊ぶこともなくピント精度の甘い写真ばかりを量産してたのかもしれないと考えると不思議な感じです。

 

では。