今まで高度経済成長期の国産カメラが好きでその時代のカメラを集めてきた関係で戦前の国産(舶来品も)カメラは一台も触ったことがなかったんですよね。
我が家にある1番古いカメラは1949年発売のキヤノンIIb型ですが、戦後数年経っていることもあって品質が高く、品質の悪いと呼ばれる戦前、戦中のカメラも見てみたい気が高まってきたのです。
本来ならメインのキヤノンの戦前戦中モデルが欲しいところですが、それらは元々高級カメラで出荷台数が少ない上、コレクターも少なくないので最低20万円を下らないのでとてもじゃないけど無理。
というわけで手頃なカメラを...と目についたのが今回のセミ・ミノルタIIでした。
セミミノルタII自体は1937年発売の機種ですが、これは1940年前後生産のモデルらしいです。この後すぐ太平洋戦争が始まる...という時代ですね。
当時の価格は105円だったそうで。
高度経済成長期の物価なら年代に合わせてなんとなくわかりますがこの時代はどうだったんでしょう...?
今回参考にさせてもらったこちらのサイトさんではサラリーマン月収相当とのことで普及型のカメラだったのかな。
PATENT NIPPONと。
レンズ銘もCoronar Nipponとなってますね。今だったらCoronar Japanなんでしょうなぁ
レンズに曇りがみられたのでばらして清掃
ヘリコイドグリスが飛んで一群と二群が曇るというありがちな曇り方。
ヘリコイドグリスもついでに交換。
最後に無限遠調整をして組むのですが、ヘリコイドが締まりきった?状態が無限遠で余裕ないなぁ...と。組み方間違ったかもしれません、
一応無限遠は出るのでヨシ!
カビ跡は少々残ったものの概ね良い感じにできました。
全体的にボディの腐食と接着剤の劣化から革が浮き気味なので剥がして貼り直し。
剥がす際は、劣化し硬化した貼り革が割れないように剥がすのですが、それが大変。
もうすでに端っこは割れてしまっておりますができる限りオリジナルは残したいものです。
貼り革の下はこんくらい腐食してます。
そんなこんなで使えるようになったので気が向いたら(いつ?)試写したいですね。
いかんせん1/200までのシャッターしかないので使うならISO~200くらいかなあ
では。