にこらのブログ(カメラ修理館)

クラシックカメラを修理、収集している学生のブログです。

アイレス35IIIC

 

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先月の初旬かな、新宿御苑横に5月に開業したばかりの諏訪写真機さんにかしや氏と共にいってきたのですよ。新宿駅東口から徒歩15分くらいの場所にあります。

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まだ開業したての頃だったためそこまで在庫は多くなくジャンクカメラが10いくかいかないかあるくらい。あ、メインの中古はそこまで真剣に見てなかったけど...

 

ジャンクカメラを一通り見終わったあと、

まだ空きのあるショーケースの中段にいくつか写真雑誌がおいてありまして。

 

特にカメラ関連は欲しい物がなく何も買わずに帰るのも気が引けたのでなんとなくCAPAのカメラ総百科94年版と、カメラレビュー76年版と、クラカメ専科ライカのすべてとアイレスのすべての四冊を購入。

 

その中の一つが「クラシックカメラ専科 アイレスのすべて」だったんですね。

 

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アイレスのすべてというタイトルでもアイレスについての記事は全体の3分の1もみたないくらいなんですけどね。半分以上がライカに関する内容でした。タイトル詐欺←

アイレスカメラは知っているようで知らなかったもので楽しく読んでいたのですが、中でも一つ面白そうなカメラを発見。

 

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アイレス35 IIIC

無難なライカ判アイレスカメラの中でも飛び抜けて個性的な機種です。

 

見た目からして変わっていますよね。アイレットの仏耳といいライカM3のオマージュとも言えるデザインです。国産LS RFカメラは多少ライカM3の影響を受けていたとしてもそこまでデザインに影響されている機種は少なく、ある意味個性的ですね。

 

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また面白いのが裏フタを開けるために底蓋を外す必要があるということ。

普通、底蓋が外れるのは底からフィルムを装填する必要のある機種で、裏フタを開けるために底蓋を外すだなんて本末転倒な構造は作らないわけですよ。

遮光の面でも遮光する部分が倍とまではいかなくても増加するわけですしね。

何よりも裏蓋開閉式オンリーなら必要のない手間が一つ増えると。

 

常識的な見た目をしているのにも関わらず狂気を感じる設計に惚れて某所で衝動買い。

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改めてアイレス35IIIC(F1.9)1958年発売。

冒頭の写真がアイコンに設定される仕様なので冒頭からの二回目の登場の写真。

丸っこいデザインがなんとも優美。

本家のライカM3より魅力的に感じるのは僕だけ?

 

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 ちなみにアイレスIIAも所有してます。これは八角形ボデー。

 丸っこいデザインと書きましたが、先程の書籍によると歴代アイレスカメラの中だとこのIIICとIIICと共通のフレームを使用していると思われる(実機を見て。勝手な推測)レーダーアイだけが丸角のようです。

 

国産高級レンジファインダーカメラだとニコンキヤノン八角形ボデーだったために国産機=八角形ボデーというイメージがあります。そのためかこのIIICの丸角ボデーは異色に感じてしまうんでしょうね。

 

高級レンジファインダーカメラのみならず、この時代のレンズシャッターカメラの雄コニカオリンパス、リコー等も同様に八角形ボデーを採用してます。

 

 

一通り動作しているので特に分解せずそのまま使えそうですが、試写カメラが溜まっているのでいつになることやら。 

 

 では。