先月の中頃でしょうか、ある方に大量の撮りっきりコニカと幾つかのフィルムを譲っていただきました汗
80サイズの箱に隙間なく詰められた撮りっきりコニカの活用は後で考えるにしてその中に2つ興味深いフィルムが入っていました。
コニカ スーパーDD100、それはいいんですがパッケージに広告が付いているんです。
「私たちの営業所をのぞいてみませんか
セールスレディー募集中」
古語感漂うセールス文句。
セールスレディー募集中だなんてどこの広告かと思いきや
明治生命の広告でした。
1881年で110周年なら1991年頃の広告でしょう。
ちなみにこの広告はパッケージへの印刷ではなくフィルムの外箱に合うように作られたもので取り外すと普通なフィルム外箱が出てきます。
ちなみに12枚撮りです。
今では24枚も36枚も現像代は変わらないので敢えて割高な24枚を選ぶ必要は薄れていますが、当時は枚数ごとの現像代が設定されていたそうでこの12枚も試写なりちょっとした撮影なら便利だったんでしょうね。
僕は12枚撮りフィルムが実際に販売されているところを見たことがないような若造ですが、最近長巻フィルムを使うようになって試写用に12枚なり18枚なりで少量のフィルムを作ることが増えました。
やっぱり枚数が少ないとソレはソレで便利なものです。
広告をつける意味はどこにあったのか、当時の価格表を探ってみました。
1994年版CAPAカメラ総百科より。若干手持ちのフィルムと年がずれますがね。
今回話題のコニカスーパーDD100です。
12枚撮りは420円。
富士フィルムのスーパーG100、12枚撮り420円。
コダックスーパーGOLD100、420円。
口裏をあわせたかのようにどれも価格は同じ。これは面白いですね。
現代で言う飲料みたいなものでしょうか。アサヒ、コカコーラ、サントリーとあれも価格は同じに揃えられていますよね。
戦前では企業同士で独占的に価格、生産戦略を整えるべく価格交渉が行われてましたが戦後昭和22年から独占禁止法によってこうしたカルテルと呼ばれる行為を不当な取引制限として禁止されました。
それでも残ってるものなんですね。場の空気を読んでみたいな感じかな。
価格的に同じならなぜ広告をつける必要があったのいささかか気になるところです。
おそらく何かのキャンペーンで配られたものだったのか。
それにしてもこう珍しいフィルムだと使おうと思ってもなかなか使えません。
どうしましょ。