久々の万年筆の話題
昨年11月以来、英雄616をメインに使用していた4月の一ヶ月を除いて概ねパイロット カスタム74細軟字を使ってきましたが、今になって上位機種であるカスタム743が気になってきました。
パイロットカスタム74シリーズは
カスタム74...定価1万2千円 1985年のカスタム67の後継として1992年発売 14k 5号ニブ
カスタム742...定価2万円 1993年発売 14k 10号ニブ
カスタム743...定価3万円 1993年発売 14k 15号ニブ
あとは限定品の745、748なんてのもありますが基本的にはこのような商品構成になっています。
やはり74を手にしてしまうと、その上の742 743も気になってしまうのが人間の性分ですね。実はというと一本目を1月にはすでに入手していたのですが、あまりに節操がないため封印していたのでした(何を今更)
上がパイロットカスタム743、下がパイロットカスタム74となります。
やはり74の5号に対して15号ニブを採用しているだけあり大きいですね。
74のニブを見慣れているとその大きさには驚きます。
胴軸の長さもいくらか長くなり、また径もいくらか太くなりました。
数字にすると大したことのない差ですが持ってみるとやはり743の方が安心感がありますね。
今回は中字を購入しました。
実は細字の743も所有して(程なくして売却)おりましたが、キャラ被りが著しいため売却、しかしあの安定感が恋しくなりまた買い戻した感じですね。ほんと節操ない。
太く(21g 24g)長く(143mm 146mm)なったため手に負荷がかかるかと思いきや、案外そうでもなく写真のようにキャップをポストして筆記するとバランスが良く意外と疲れないのです。
その点では74より優れており、74の場合は2時間ほど使っているとキャップの重量比重が大きいためかリアヘビーになってしまいペン先が浮く感覚があるというか妙な疲れが残ってしまうのですね。それがないのは優れています。
ただペン先の大きさ、胴軸のサイズの違い、キャップの意匠の違いのみで胴軸自体の材質はアクリルで変わらず差額2万円の差があるかといえば微妙かな?<例によらず中古で買っているのでそれほどの差はない
そういえば妙な仕様上の違いもあり、74ではキャップのネジピッチと首軸のネジピッチがほぼ同じであるのに対し、743では首軸のネジピッチのほうが細くなっています。
これの何が優れているかといえば、74ではキャップを外すときに首軸まで緩んでしまうことが多々ありストレスが溜まっていたところ743ではほぼ無くなったのです。
というか、普通743のように変えて設計するものだと思うんだけど違うのかね...?
国産他社はそれぞれ変えて設計されていました。
先程意匠の違いと書きましたが、74の方が飾りリングが心なしか豪華になっています。
そして飾りリングにスミ入れが入っているのが違いですかね?
CUSTOMのOがクリップの真下に来るよう設計されているらしい。なぜ...?
74と743の違いをどう形容するか悩みましたが、カメラで言えば50mmレンズにおける、f/2、f/1.4、f/1.2の違いなのかもしれません。
50mm f/2をすでに持っていて暗所で撮らなければf/1.2をあえて買うほどではない、しかし初めて買うならば予算次第で明るいものを買うべき、という関係に似ています。
個人的には50mmだとf/1.4が好みですが、そうなるとカスタム742が気になってきますね(本当に節操ない
国産 1万円代万年筆を並べてみました。
左からパイロットカスタム74、セーラープロフィットスタンダード、プラチナ#3776センチュリーとなりますが、この中で価格による棲み分けが顕著なのはセーラーでしょうね。
以前所有していたセーラープロフィット21(FとMでした)ですが、セーラープロフィットスタンダードと比べるとセーラープロフィットスタンダードの方がよほど細く短くコンパクトに作られているのです。
パイロットで言えばカスタム74と743とそれぞれ適応しますが、これほど棲み分けはしっかりしていません。
カスタム743で検索してみても74 742 743の比較サイトばかり出てくるあたり、棲み分けが曖昧なために悩ませやすいのかなーなんて思っています。
こうなると742が気になってきますね。ある意味74というホームグラウンドがあるからこそ節操なく買えるのかもしれない...なんて思い始めてきました。